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タマサート大学に正規留学生として留学しているMahoちゃん。編入や交換留学ではなく4年間タイの大学に通う決断をし、充実した学生生活を送っている彼女に正規留学の素晴らしさについて語ってもらった。
(ローカルな場所にも頻繁に足を運んでいるそうです!)
ー自己紹介をお願いしてもよろしいでしょうか?
タマサート大学社会行政学部4年のMahoと申します。年齢は1998年生まれの22歳です。 高校を卒業してすぐにタイの大学に進学しました。
ーありがとうございます!それでは早速質問させて頂きたいのですが、なぜMahoちゃんは高校を卒業して直ぐにタイの大学に進学しようと思ったんですか。
一言でいうと”縁”ですね。小学校5年生の時に3年弱父親の仕事の関係でフィリピンに住んでたんです。そこで東南アジアの文化や歴史に興味を抱きました。そして、高校生の時に日本に帰ってきたのですが、高校3年生の時に父親のタイ駐在が決まったんです。そこで、「私も連いて行きたい!」と思ってタイの大学に正規留学することを決めました。
ーお父さんがきっかけだったんですね!
そうなんですよ。なので、もし父が東南アジアの違う国に赴任していたら、その国に留学していたと思います!
ーMahoちゃんの中で日本の大学に進学することは選択肢にはなかったんですか?
高校2年生くらいまでは考えていました。でも、ちょうど進路を決める高校3年生の春くらいに父親のタイ駐在が決まったので、「東南アジアに行く絶好のチャンスだ!」と思って、思い切ってタイの大学に正規留学することにしました。
ーMahoちゃんが先ほど言っていた、東南アジアの文化や歴史への興味は、フィリピンから帰国してもずっと持ち続けていたんですか?それとも、お父さんの赴任がきっかけで再燃したんですか?
ずっと持っていました。フィリピンで生活をしていた時に、私と同じ年齢くらいから働いている子もや、学校に行けない子がいたんです。そういった貧困や格差、文化の違いが、まだ小学生だった私にとってはショックで、その時からもっと東南アジアについて知りたいと思っていました。また、こんな私でも何かできるんではないかという思いを日本に帰ってからも、ずっとその気持ちを持ち続けていました。
ータイは比較的安全な国ですが、大切な娘を単身で留学させることについて、ご両親からは反対されませんでしたか?
実は大賛成だったんです。「行ってらっしゃい!」って感じでした。自分のやりたいことをとことんやらせてくれる親だったんです。なので、本気で東南アジアについて学びたい意思があるのならという事で、全く反対はありませんでした。
ーなぜ数多くあるタイの大学の中でタマサート大学を選ばれたんですか?
私が学びたいことにぴったりの学部があるからです。タイを志望した理由にも繋がるのですが、社会行政やタイ社会全体について学びたかったので、それに関連した学部がある大学を中心に探していました。調べていくうちにタマサート大学の社会行政学部を見つけて、「ぴったりだ!」と思ってタマサート大学を選びました。なので、実はタマサート大学のその学部以外は受験してなくて、受験校は1校のみです!笑
ー凄いですね!それくらいMahoちゃんが学びたいことと学部がフィットしたということなんですね。 ちなみに正規留学だと、どういった入学試験になるんですか?
入試の内容は、
①必要な英語のスコアの提出
②筆記試験(英語のエッセイ)
③教授と英語での面接 でした。
なので私はタイに実際に行って入試を受けました。
ー高校当時の英語力についてお伺いしたいのですが、やはりフィリピンに住んでいたということもあって、結構話せたんですか?
フィリピンに住んでいたという事もあるんですが、私が通っていた高校が英語教育に力を入れていて、大学入試に困らないレベルの英語力はあったのかなと思います。でも大学入学当初は語学の面で苦労しましたね。
ーそうだったんですね、具体的にどんな点で苦労したんですか?
全ての授業を英語で受けるという事ももちろんですが、それ以上にタイ語が大変でした。大学内では英語でも十分に生活できるのですが、一旦大学の外にでるとコミュニケーションを取るためにタイ語が必要な事が多々あります。相手の言っている事も分からないし、自分の伝えたいことも伝えられない環境が凄く苦しかったです。 しかし、1年くらいたつと耳が慣れてきてスムーズにコミュニケーションできるようになってきたので、ホントに大変だなと思ったのは最初の数か月だけでした。
ーそうなんですね。今は英語もタイ語も流暢に話すMahoちゃんを見ているとそんな時期があったなんて驚きです。語学以外の面はどうでしたか?
タイの生活環境や文化の違いに関してはすんなりと受け入れられました。やはり、元々フィリピンに住んでいたこともありましたし、最初の1年はタイ人の家庭にホームステイしてたんですよ!なので生活面ではホームステイ先の家族などに助けられて、楽しく過ごすことが出来ました。
ー逆に4年間を振り返ってみて、楽しかった思い出や印象に残っている事はどのようなことでしょうか?
UNDPが主催で開催された社会問題(SDGs)解決を目的としたビジネスプランを考えるコンテストに参加したことですかね。具体的には世界中からタイに集まった学生がチームを組み、実際にタイの地方に出向いて、その土地が抱えている問題をSDGを絡めて解決するビジネスモデルを作成するコンテストです。 そこでは私がタイに来たかった理由の一つでもあった、東南アジアを深く理解することができましたし、何よりも世界中の学生と力を合わせてプロジェクトに取り組むことがホントに楽しかったです。
(様々な文化が混ざっているタイらしく、国際交流が盛んです。)
ー僕から見たMahoちゃんは、タイ人との交流を積極的に行っているイメージがあるのですが、意識的にローカルの人と過ごす時間を取っているんですか?
そうですね。やっぱりタイの文化や歴史を深く知りたいと思って留学に来ているので、自然とタイ人の友人と過ごす時間が多くなっています。フィリピン時代からそうだったんですが、東南アジアの暖かい気候と温かい人柄が好きなんです。なので、初めて東南アジア留学に来られる方はカルチャーショックなどもあり、最初は日本人ばかりで固まってしまう人も中にはいますが、私の場合は学部に日本人が1人しかいないこともあってローカルの友人がたくさんいます。
ーずばり長期留学のメリットはどういった点だと思いますか?
より現地の人に近い生活を送れることだと思います。 短期留学だとどうしても”留学”という意識が強くなってしまいがちだと思うんです。一方で長期留学だとより現地で生活しているなと感じます。抽象的で申し訳ないんですが、留学というより”在住””という言葉がよりピッタリくると思います。
ー Mahoちゃんは日本とタイを比べることをあまりしなくて、タイの文化をそのまま受け止めている印象があるんですが、長期留学だからこそ、その考え方ができるかもしれないですね。
確かにそうですね。短期留学だと時間が限られていますから、旅行にいったり、現地の学生団体のイベントに参加したりして忙しくなってしまって、どっぷり現地の文化に浸る時間って案外少なかったりすると思うんですよ。4年間いると友人との関係も長くなるので、その友人の田舎の実家に泊りに行ったりする機会もあるんです。そういった点も長期留学ならではだと思います。
ーなるほど。確かに友達の実家に行くのは超ローカル体験ですね。そういった経験を通じて、 Mahoちゃんはどんな人にタイへの正規留学を勧めたいと思いますか?
そうですね。インターンだったり学生会を運営したりしたい!って強い成長意欲を持っている人よりは、タイの事を深く知りたかったり、文化について深く学びたいって方は正規留学がお勧めかなと思います。
ー最後の質問ですが、これからタイ留学を控えている人や考えている学生に向けてメッセージをお願いします。
自分がワクワクするのなら、とことんやってみたらいいと思います。学生だからなんのリスクもないですし、社会人になったら駐在や現地採用として就職するかくらいしか長期滞在の方法がないんですよね。何事も自分が少しでも興味を持ったものに対しては、思い切って行動してみてください!人と違う道を選ぶことを恐れずに、自分だけのオリジナルの経験を強みにしていって欲しいと思います。
ー 今回はインタビューありがとうございました!
JSATタイ日本人学生会 日本支部
JSATタイ日本人学生会は、タイに関わりのある学生&社会人で構成されている団体であり、現地でイベントなどを開催しています。日本支部ではタイに関する情報発信を主な目的として、タイに留学している学生に関するコラムや現地レポートなど様々な情報で多くの人にタイについて関心を持っていただきたく活動しています。
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